紙の歴史

 

ある視点で歴史を振り返る、今回は「紙」。紙は我々の生活の中に溶け込みすぎて普段は考えることがないのであえてピックアップしてみた。

なぜ「紙」に記録を残したのか

知っている人も多いが紙の歴史は古い。紀元前から存在していたらしい。文字が発明され、それが壁や木片に書かれそして紙へ。

紙の三大効用でもある「記録」するという目的の中で、よりポータブルなものにしていきたいという流れの中での「紙」の登場。

もちろん紙以外にも、歴史でも学んだパピルスや羊の皮なども代用されていたが、羊の皮は削って改ざんされるようなことがあり衰退の道へ。

紙はインクや墨汁などで一度しみ込むと取れないという特性が好まれたようである。

世界に広がるのが遅かった「印刷技術」

紙は中国で発明されてから1000年以上をかけて西アジア→東ヨーロッパ→西ヨーロッパへと広がっていく。なぜここまで時間がかかったのか。

まず、一つ目は「モノ」は伝搬しても人に依存していた「技術」はなかなか広がらない状況だったこと。

国同士の戦争の捕虜の中に紙を作っていた人がいて、その人が異国で作り始めたというような状況でないとなかなか「技術」が伝搬しなかったらしい。

2つ目は中国や東アジアで紙が浸透しているにもかかわらず、機械化されずに人によって文字が書かれていたことが技術の伝搬を遅らせたと思われる。

(イスラム教では「聖なる文書は人間の手で書かれなければならない」という教えもあったとのこと)

印刷と宗教と

しかし、ヨーロッパに技術が伝搬してからは紙はヨーロッパと同じ運命をたどる。技術革新の中で紙の製造は機械化され、活版印刷が行われる。

それがさらに人々の文化を刺激しさらに紙への需要が高まっていく。そうなると紙の供給がさらに必要となる。

まず、原材料という視点で見ると、当時紙は古布から作られており古布が足らなくなってきていた。

そこにタイミングよく、ちょうど人々の生活習慣が変わりシャツや肌着の着用が好まれるようになり古布が急激に増えた。

そして、需要に対してジャストタイミングで原材料を供給できるようなる。

まさに歴史の気まぐれ。

原料を確保できると次は印刷。様々な印刷業者には科学者や貴族、商人など、これまで会うことがないような様々な階級の人々たちが集まる場となる。

それがさらに新しいものを生む「場」となる。また印刷業者もいかに売上をあげるかということで良いコンテンツを書ける人を集める。

それがのちに分業されて出版社となっているのである。

そうしていく中で産業革命が起こり、紙の印刷方法は劇的に変化をする。原料も古布からパルプへ。

こうして今に至る。

世の中はペーパーレス化されたのか

現在、我々の生活はインターネットの発達でペーパーレスになりつつあると思っている人も多いのではないだろうか。

実は紙の使用量は年々増えているというのが実態で、新興国の発展による紙の使用量増加がペーパーレスの増加を上回っているためである。

インターネットであらゆるものが紙から電子データに置き換えられる時代になりつつも、なぜ紙から我々は離れることができないのか。

仕事の資料は入社時と比べると半分以上は減ったと思うが、一方スケジュールやメモはまだノートに書いて管理をしている人が多い。

なぜまだ紙をつかっているのか考えてみると、個人的にはペン先を紙において文字や図形を書いて伝わってくる感覚が好きなのかもしれない、キーボードでタイプをするのとはまた違う。

もう一つは「自由度」。どこに何を書いてもいいという感覚がやめられず、パソコン上だとどうしても決められた場所に書くという感じが残っている。

しかし、最近はe-pencilみたいなものもあるので、試してみると意外にペーパーレスになってしまうかも!?

おわり

 

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神戸で働く、ITエンジニア   IT×グローバル×医療で世の中に貢献できるよう、日々奮闘中。 スポーツと海外旅行が趣味です。