オープンデータ標準化に向けたアプローチ

 

世間に対する認知はまだまだですが、

 

「オープンデータ」の波が広がりつつあります。

 

オープンデータとはWikipediaから引用しますと

 

特定のデータが、一切の著作権特許などの制御メカニズムの制限なしで、全ての人が望むように利用・再掲載できるような形で入手できるべきであるというアイデアである。

 

というもので、地方自治体がデータを公開する動きが出てきています。

 

そのオープンデータが今後普及するためは「標準化」が必要です。

 

この本から得た知識から考えてみたいと思います。

 

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標準化の功績

 

「標準化」と聞いてピンと来る人が少ないかもしれませんが、

 

パソコンと何かをつなげる際に一番使うのが、「USB」ケーブルです。

 

差し込み口の形を合わせてくれているおかげで、他社の製品であっても容易に

 

製品と製品をつないで利用することができます。

 

簡単に説明すると、これが「標準化」です。

 

本の中であった例を取ると「コンテナ」、貨物輸送に使われる大型の容器です。

 

コンテナが普及する前は、ピギーバックと呼ばれる、トラックをそのまま鉄道の貨車に載せたり、

 

トラックから船への積荷を直接パレットを使って運んでいたりと、様々でした。

 

それをコンテナが普及することによって、コンテナに合わせて列車・飛行機・船・トラックがサイズを合わせるようになり、

 

国内のみならず、世界中に簡単にモノが行き届くようになりました。

 

そうなると、製造業はもっと人件費の安い国で生産し、世界中で販売できるようになりました。

 

標準化が達成されたことで、そのプラットフォームの上でそれまでなかったような多様な生産と消費の活動が営まれるようになり、

 

1つのレベルで標準化することが、別のレベルで多様性を生み出すことになりました。

 

オープンデータもまだ提供元の範囲における恩恵しか得られていませんが

 

標準化がなされることで、我々が想像できていないような活用がされることが期待されます。

 

標準化を推進するためには

 

では、上位のレベルで多様性を生み出す「標準化」をしていくためにはどのようなアプローチが必要なのでしょうか。

 

幾つか例を挙げながら説明したいと思います。

 

昔の銃は、各部品はまとめて作ることはできたものの、

 

組み立て工程においては職人がヤスリを使って部品間の違いを最終調整をしていました。

 

もう一つの同型、同一部品と交換ができないものがほとんどだったようです。

 

驚くかもしれませんが、設計図などなく、代わりに利用されたのは各部品の各箇所の寸法をリストにしたものでした。

 

このように修理ができないと戦争の際には戦地への補充が追いつきませんので、国はどうにかしてでも標準化を進めるようになります。

 

つまり、経済性よりもまずは軍事上の利便性を優先し、互換性技術、標準部品の製造技術がコストを度外視した軍事技術の中から生み出されています。

 

「戦争」からのみ標準化が生まれるわけではなく、国家レベルの大きな力・働きかけがあるからこそ、雑多なものが一つの収束点に向かっていくことになります。

 

現代はISOなど標準化に向けた委員会があり、そこで協議され標準化が進んでいます。

 

先ほど説明したコンテナはその流れから標準化がされています。

 

これを「デジューレスタンダード」と言います。

 

しかし、すべてがその流れに沿うわけではありません。例えばキーボードは標準化という概念はなく

 

企業が作ったモデルが消費者の間で普及し、市場を圧巻し独占してしまいました。

 

これを「デファクトスタンダード」と呼びます。

 

ただし、この多くは偶然的要素に左右されることが多く、

 

詳細は割愛しますが、例えばキーボードの配列は当時ベストな配列でないにもかかわらず

 

色々な要因により、結果として標準化されてしまっています。

 

オープンデータの標準化

 

標準化される過程として、3つ説明しました。

 

①戦争や宇宙開発など、国家が経済性を度外視して強制的に標準化させる

 

②デジューレスタンダード

 

③デファクトスタンダード

 

①は国側の相当な覚悟が必要ですが、今あるオープンデータにそこまでの緊急の要素はありません。

 

②は企業の利害関係も関わることがあり、標準化による利益の獲得が統一化へのスピードを早めます。

 

企業がオープンデータを活用する判断をした場合、その可能性があるかもしれません。

 

トヨタ自動車がそのような取り組みを始めています。

 

③は先述したとおり偶発的要因が強いですが、NPOなど社会的貢献を目的とした活動が

 

ここに大きな影響を与えていくのかもしれません。

 

可能性としては③が一番高いのではないでしょうか。

 

歴史通りになるとは限りませんが、起点となる仮説は立てることができます。

 

次回は「ものづくり」の歴史を見ることで「働き方」の歴史を振り返ってみたいと思います。

 

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つづく

 

ABOUTこの記事をかいた人

神戸で働く、ITエンジニア   IT×グローバル×医療で世の中に貢献できるよう、日々奮闘中。 スポーツと海外旅行が趣味です。